睡眠時無呼吸症候群 SAS

いびきと睡眠時無呼吸はじめに

自分では意識すらしていなかった「いびき」を家族の方から指摘されて知った人は少なくないんじゃないでしょうか？
中には、「いびき」だけにとどまらず、寝ているうちに呼吸が止まっていた（睡眠時無呼吸症）と指摘を受けた人もいるかもしれません。

それらは気道の圧迫により引き起こされた症状であり、原因としては、肥満、顎が細いなどの骨格異常、鼻づまり、扁桃肥大などの耳鼻咽喉部の異常、アルコール、薬物の摂取などが挙げられます。

また、無呼吸による酸素の供給不足は血液及び血管組織にも変化を及ぼし、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞の原因になることが知られています。
重度の睡眠時無呼吸症候群患者の５年後の突然死による死亡率は２０％に達するという報告もあります。

当院では医科の先生方と連携しながら、歯科の立場からマウスピースを用いることでこれらの症状の治療に取り組んでおります。

いびき、睡眠時無呼吸症候群の主な症状と原因

症状

１. 不眠
２. いびき
３. 日中の強い眠気と集中力の欠如
４. うつ症状に代表される精神障害、精力減退
５. 早朝の頭痛　　など

原因

１. 仰向けになったことによる舌根沈下
２. 肥満による上気道組織への脂肪沈着
３. 鼻づまり、副鼻腔炎、鼻の湾曲
４. 顎が小さいなどの形態的異常
５. アデノイドや扁桃肥大などの咽喉部の異常
６. アルコールや薬物摂取による筋肉の活動低下
７. 酸素換気反応低下に見られる呼吸中枢の異常　など

スリープスプリント

当院ではスリープスプリント（マウスピース）による治療を行っています。
スリープスプリントとは、下顎が前に出るように設計された装置（マウスピース）で、それを装着して寝ることにより、気道を確保して空気の供給が円滑に行われるように改善させます。
スリープスプリントによる効果は即効性があり、８０％異常の患者さんにその有効性が認められています。

また、持ち運びが簡単で睡眠時無呼吸症候群と診断された患者さんには健康保険も適用されます。